採用動画の効果とは?応募数・仕事理解・ミスマッチの確認方法
採用動画を作りたいと思っても、「本当に効果があるのか」「応募数が増えなければ意味がないのでは」と迷う担当者も多いでしょう。
採用動画の役割は、応募数を増やすことだけではありません。仕事内容や社員の様子、職場の雰囲気を実際の映像で見せることで、応募前に仕事への理解を深めてもらうことができます。
ただし、動画を公開するだけで応募が増えたり、離職が減ったりするとは限りません。この記事では、採用動画に期待できる役割と、導入前に決めておきたい効果の確認方法を整理します。

採用動画の効果は、応募数だけでは分からない
応募数は、募集している職種や給与、勤務地、求人を出す時期、採用サイトの内容など、さまざまな条件によって変わります。そのため、「動画を作った前後で応募数が何件増えたか」だけでは、採用動画の効果を判断しにくいことがあります。
動画を見て応募を決める人もいれば、実際の仕事を知って、自分の希望とは違うと判断する人もいます。応募数の増減だけで成功・失敗を決めず、募集する仕事が伝わったか、必要な求人情報へ進めたか、入社前後にどのような認識の違いがあったかを分けて確認します。
「ミスマッチを減らす」という目標も、何の食い違いを減らしたいのかまで具体化します。仕事内容の誤解と、給与や勤務時間への不満では、見直すべき情報が異なります。

採用動画で期待できる3つの役割
仕事内容を具体的に伝える
求人票には仕事内容を書けますが、実際にどのように働いているかまで伝えるのは簡単ではありません。動画なら、社員がどこで働き、どのような仕事をして、誰と関わっているのかを見せることができます。
たとえば営業職なら、顧客先を訪問する場面だけではなく、訪問前の準備や社内での打ち合わせ、帰社後の仕事まで見せられます。製造職であれば、設備を操作する様子や検品、社員同士の確認などが、仕事を知る材料になります。
職場や社員の雰囲気を、仕事と合わせて伝える
応募者は、仕事内容だけではなく、「どのような人と働くのか」「どのような場所で働くのか」も気にしています。実際に社員が仕事をしている様子や、打ち合わせをしている場面を見ることで、職場の雰囲気を感じてもらえます。
ただし、笑顔の社員だけを並べても、実際の仕事は伝わりません。相談する場面や教わる場面など、その会社の働き方が表れる行動を見せます。インタビューでも、「風通しがよい」という感想に加えて、誰に何を相談した経験があるかを聞くと具体的になります。
応募・入社を判断するための情報を補う
採用動画は、動画を見た人が「この仕事なら自分にもできそうだ」「自分が想像していた仕事とは違う」と考える材料にもなります。良い面だけを強調せず、仕事で難しいことや、それをどう覚え、誰が支えるかも伝えましょう。
給与、勤務地、勤務時間、応募条件、選考方法などは、文章で確認できるようにします。動画では実際に働く様子を見せ、求人票では条件を確認できるようにするなど、それぞれを使い分けることが大切です。
仕事内容を中心にするか、社員の言葉を中心にするかで迷う場合は、採用動画の種類と目的別の選び方も参考にしてください。

制作事例で見る、知らない仕事を伝える方法
業種名を知っていても、日々の仕事を想像できるとは限りません。仕事内容への理解を目的にするなら、初めてその仕事を知る人の疑問に答える場面が必要です。
レンズが制作に携わった、にいがた就活応援番組「ジモクラ」の株式会社ミタカ様の回では、冷凍・冷蔵設備に関わる仕事を、企業訪問と仕事体験を通して紹介しています。社員や経営者へのインタビューも組み合わせ、現場と働く人の言葉から会社を伝えています。
これはテレビ番組の制作事例です。自社の採用動画を考える際も、「応募者はどの作業を知らないか」「誰の説明があれば理解できるか」という視点で参考にできます。応募数や定着率の改善を示す事例ではなく、仕事の伝え方を確認するための事例としてご覧ください。
採用したい人に合わせて内容を変える
同じ会社でも、新卒採用と経験者採用では、応募者が知りたいことが違います。
新卒採用では、働いた経験がない人にも仕事内容が分かるように、一日の流れや先輩社員の仕事を見せる動画が使いやすくなります。
「入社したら最初にどんな仕事をするのか」まで見せると、働き始めた後を想像しやすくなります。
経験者採用では、これまでの経験をどのような仕事で生かせるかが重要になります。
営業経験者に向けた動画であれば、顧客との関わり方や担当する仕事の範囲、社内での連携などを見せる方法があります。
誰にでも同じ内容を見せるのではなく、採用したい人が何を知りたいかに合わせて内容を考えます。

効果は、視聴・理解・行動・入社後の4段階で確認する
公開前に、今回の動画で最も変えたいことを一つ決めます。そのうえで、次の段階ごとに数字と反応を確認すると、再生回数だけでは分からない点を整理できます。
| 確認する段階 | 見る数字・反応 | その情報だけでは判断できないこと |
|---|---|---|
| 視聴されているか | 掲載ページの訪問数、再生開始数、どこまで見られたか。 | 再生数が多くても、募集対象の人に届いたか、仕事を理解したかは分からない。 |
| 仕事を理解できたか | 説明会や面接で、動画から理解した業務と、まだ分からない点を聞く。 | 長く視聴されたことだけでは、理解や志望度が高まったとはいえない。 |
| 次の行動につながったか | 職種ページへの移動、説明会申込、応募完了の件数。 | 応募ページへのクリックと、応募完了は別。動画だけの影響かも分からない。 |
| 入社前後で認識に違いがあったか | 入社後に、想像と違った仕事や職場の点を聞く。定着状況も別途確認する。 | 離職や定着には配属、上司、勤務条件なども関係するため、動画の成果と断定できない。 |
会社説明会なら、アンケートで「紹介した職種は、どのような仕事だと理解しましたか」「まだ分からないことは何ですか」と聞く方法があります。「動画は良かったですか」だけでは、伝えたい内容が伝わったかを確かめにくいためです。
面接や入社後の聞き取りでは、動画を見たかどうかも確認します。未視聴の人の反応と混ぜないようにしつつ、視聴した人の方が良い反応だったとしても、もともとの関心の差があることに注意します。

公開前後を比べるときは、条件と集計方法をそろえる
動画公開後に応募が増えても、同じ時期に広告費を増やしたり、募集条件を変えたりしていれば、その影響も含まれます。職種、募集時期、掲載媒体、広告費、求人条件の変更を記録して、数字と一緒に確認しましょう。
件数に加えて割合を見る場合は、何を分母にするかを決めます。たとえば採用ページの訪問数に対する応募完了件数を集計するなら、同じ期間・同じ対象職種のデータで比べます。説明会では、参加者のうち何人がその後の選考に応募したかを、同じ期間を置いて確認する方法があります。
動画を見た後の行動を個別に追えるかは、掲載先や計測設定によって異なります。制作前にWeb担当者へ、再生、職種ページへの移動、応募完了のうち何を計測できるか確認してください。設定がない場合は、説明会や応募時の聞き取りから始める方法もあります。
応募者が少ない職種では、一人の増減で割合が大きく変わります。少数の結果を成功率として一般化せず、実数と質問・感想を残し、同じ条件で継続して確認しましょう。

動画より先に、求人情報や届け方を見直す場合もある
採用動画は、すべての会社に必要なわけではありません。仕事の動きや人の関わりが文章だけでは伝わりにくい場合には、動画を検討する意味があります。
一方、募集条件が掲載されていない、応募方法が分かりにくい、募集対象の人が採用ページに来ていない場合は、その部分の改善も必要です。入社後の不満が実際の勤務環境にあるなら、映像の表現だけで解決しようとせず、職場側の課題として扱います。
すでに動画を公開している場合は、撮り直す前に採用動画を作っても応募が増えないときの確認点をご確認ください。

制作前に、採用課題と確認したい変化を一文にする
「若い人に見てほしい」だけでは、動画で見せる場面を選びにくくなります。「未経験で工場勤務を検討している人に、入社後に教わりながら働く姿を知ってほしい」のように、見る人と知ってほしいことを一文にすると内容を決めやすくなります。
そのうえで、「説明会後に、入社直後の仕事と教わり方を理解できたか聞く」と、確認方法まで決めておきます。目的、映像で見せる内容、使う場所、公開後の確認方法がつながっていれば、社内でも制作する理由を説明しやすくなります。
予算は、複数の職種や現場を取材するか、採用サイトと説明会で同じ動画を使うか、別編集が必要かによって変わります。依頼の進め方と予算の目安は、採用動画の費用・制作事例・依頼前の準備をご覧ください。

採用課題と、動画で伝える内容から相談する
合同会社レンズでは、採用動画の目的と使う場所を整理し、企画・構成から撮影・編集まで対応しています。
「応募者に仕事内容が伝わっていない」「説明会で現場を見せたい」など、現在の課題からご相談ください。募集職種、応募者に理解してほしいこと、採用サイトや説明会での使い方を伺い、動画にする内容と制作範囲を整理します。企画が決まっていなくても構いません。
お問い合わせには、募集職種・現在困っていること・動画を使いたい場所・希望時期を、分かる範囲でお書きください。予算が決まっている場合は、あわせてお知らせください。
新潟を拠点に、企業の成長に直結する映像戦略を手がけるクリエイティブディレクター。企画・構成・演出まで一貫して担うスタイルを強みに、採用・販促・ブランディング領域で成果につながるコンテンツを数多く制作してきた。