採用動画で求職者はどこを見る?企業が撮影前に整理したい内容
採用動画では、仕事内容に加えて、社員同士のやり取り、仕事の進め方、一日の流れを見せられます。応募を考える人が「入社後に何を担当し、誰と働くのか」を想像できるように、撮影する場面を選ぶことが大切です。
この記事では、求職者が応募前に確かめたいことを、仕事風景や社員インタビューでどう伝えるかを整理します。すべての求職者が同じ点を見るわけではありません。募集する職種や必要な経験に合わせて、撮影内容を絞りましょう。

求職者は採用動画のどこを見て応募先を判断する?
求職者が確認したいのは、入社後の働き方を想像できる情報です。会社概要や理念だけでは、誰と、どのように働くのかまでは分かりません。
撮影内容を考える前に、説明会でよく聞かれる質問や、入社した社員が応募前に分からなかったことを集めます。「未経験でもできるか」「一人で作業する時間が多いか」など、自社の募集職種に関わる疑問を出発点にしてください。次の表は、撮影場面へ落とし込むための例です。
| 応募前に確かめたいこと | 撮影する場面の例 | 場面と一緒に伝えること |
|---|---|---|
| 入社後は何を担当する? | 作業の準備、実施、完了後の確認 | 本人の担当範囲と他の職種との分担 |
| 未経験でも仕事を覚えられる? | 先輩の説明、本人の実践、作業後の確認 | 入社直後の業務と教える担当者 |
| 困ったときに相談できる? | 社員同士の質問、相談、引き継ぎ | 誰に、どのような内容を相談するか |
| 一日はどのように進む? | 始業準備、主な業務、休憩、終業前の片付け | 時間帯ごとの業務と忙しさの違い |
| この仕事は誰の役に立つ? | 製品・サービスの利用場面と社員の仕事 | 自分が担う工程と、その先の利用者 |
「職場の雰囲気が良い」という言葉に、社員が質問する場面や上司が仕事を確認する場面を添えると、働き方を考える材料になります。ただし、表情や一場面だけで職場全体を判断できるわけではありません。制度や勤務条件は採用ページでも確認できるようにします。
2026年の採用動画に関する調査では、動画で見たい内容として「仕事紹介・やりがい」「一日の流れ」「職場の雰囲気」が上位に挙がりました。また、エン・ジャパンの2025年調査では、採用動画を見たい時期として「応募前」が69%で最多でした。採用動画トレンド調査2026、エン・ジャパン「採用動画」に関する調査 (prtimes.jp)

伝わりやすい撮影内容は実際の仕事と社員同士の会話
採用動画では、普段の業務と矛盾しない場面を撮影します。撮影のために、実際には行っていない会議や教育を会社の日常として紹介することは避けます。普段の作業を撮影用に再現する場合も、手順や役割、安全上のルールを変えず、実態に沿って見せましょう。
製造職なら、設備の映像だけで終わらせず、社員が何を確認しているかまで見せます。建設やサービスの仕事では、準備から作業後の確認までを撮ると、担当する範囲が分かります。
例えば製造職なら、作業開始前に何を確認し、どの機械を扱い、最後に何を検査するのかまで撮ります。設備の全景に加え、手元や確認している対象を見せると、社員の役割を説明しやすくなります。専門用語だけでは分からない作業には、短い説明や字幕を添えます。
一日の流れを紹介する場合は、朝の準備、主な作業、休憩、引き継ぎ、終業までを整理します。全部の時間帯を撮れないときは、どの場面を撮影し、どこを本人の説明や字幕で補うかを決めます。異なる日や部署の映像をつなぐ場合も、実際にはない働き方に見えないか確認してください。
制作事例|製品だけでなく、そこに関わる仕事を見せる
事業の役割を伝えるには、製品や設備と、そこで働く人をつなげる方法があります。会社が何をつくっているかに加え、社員がどのような工程を担うかを紹介する考え方です。
レンズが企画・構成・撮影・編集を担当した株式会社ホクエツ信越様の会社案内動画では、製造工程、施工現場、各職種の社員の姿を組み合わせています。歴史、事業、製品、社会での活用、働く人という流れで、事業と仕事のつながりを紹介しました。
会社案内の事例ですが、募集する仕事と事業の関係をどう見せるか考える際にも参考になります。
株式会社ホクエツ信越様の会社案内動画を見る
社員インタビューと職場風景は同じ内容を見せる
社社員インタビューでは、仕事の経験を具体的に聞きます。インタビューで話した内容に合う職場の様子を続けて映すと、実際の働き方が伝わりやすくなります。例えば、「先輩へ相談しやすい」と話す場合は、相談している場面も撮ります。「仕事を任せてもらえる」と話す場合は、担当者が自分で考え、確認を受ける様子を見せます。
先に社員へ話を聞き、その経験を説明できる場面が撮れるかを確認すると、撮影内容を決めやすくなります。「入社後に誰から何を教わったか」「困ったときにどう相談したか」など、本人が経験した出来事を具体的に聞きましょう。質問の候補は、社員インタビュー動画で聞く質問20選と聞き方で整理しています。
事前に質問と撮影の目的を共有し、話したくない内容がないかも確認します。回答を一字一句覚えてもらうことを前提にせず、本人の言葉で話してもらい、分かりにくい部分を聞き直す進め方があります。表情が硬いことだけを理由に、本人の言葉の価値を低く見積もる必要はありません。
AIを使って質問候補や話の順番を整理する場合も、本人の経験に合うかを確かめます。経験していない出来事や気持ちを回答として作り、それを本人の体験のように話してもらうことは避けてください。
伝わりにくい表現は具体的な仕事へ置き換える
整った映像でも、日常の仕事が見えなければ、求職者は自分に合う職場か判断できません。抽象的な言葉は、社員の行動や実際の場面へ置き換えます。
建物や設備を紹介するなら、そこで誰が何をするかを添えます。代表者が会社の方針を話すなら、その方針が業務でどう実践されているかを社員の仕事や経験で補います。笑顔や短い映像を使うこと自体が問題なのではなく、それだけで仕事内容の説明が終わっていないかを確認しましょう。
良い面だけを並べると、働き方が見えにくくなる場合があります。忙しい時間帯や覚える仕事が多い時期も、社員がどう対応しているかと一緒に伝えます。
例えば、覚える手順が多い仕事なら、どのように覚え、誰が確認するのかも伝えます。日常の忙しさと特定の繁忙期は区別し、一つの部署だけの制度を全社共通のように見せないことも大切です。撮影内容は採用担当者だけでなく、現場の責任者にも確認してもらいます。
| 伝わりにくい表現 | 置き換える撮影内容 |
|---|---|
| 笑顔の社員を続けて映す | 作業中の表情や普段の会話を映す |
| 理念や目標だけを説明する | 理念が仕事に表れる場面を映す |
| 建物や設備だけを映す | そこで働く人の役割を映す |
| 代表者だけが話す | 応募職種に近い社員も登場させる |
| 短い映像を速くつなぐ | 仕事の順番が分かる場面を残す |
良い面だけを並べると、働き方が見えにくくなる場合があります。忙しい時間帯や覚える仕事が多い時期も、社員がどう対応しているかと一緒に伝えます。

撮影前に、出演者・場面・公開できる範囲を決める
撮影する場面が決まったら、出演する社員、撮影場所、実際に作業している時間帯、撮影できる範囲を整理します。取引先名や画面内の個人情報、公開できない製品などが映り込まないかも確認してください。
出演者は、人数の多さよりも募集職種や伝えたい経験との関係で選びます。撮影に慣れている人だけに偏らず、入社後の教育を受けた社員、教える側の社員、現場の担当者など、必要な説明ができる人を検討します。撮影目的と掲載先を共有し、出演の意向を確認してから進めましょう。
制作会社へは、募集職種、応募前によく聞かれる質問、伝えたい仕事、使う場所、公開希望時期を共有します。撮影範囲や予算を検討する段階では、採用動画の費用・制作事例・依頼前の準備も参考にしてください。

採用動画の撮影内容に関するよくある質問
Q.採用動画には社員を何人出すべきですか?
人数よりも、応募する職種に近い社員が登場しているかを優先します。職種や働く場所が複数ある場合は、求職者が希望する仕事を見つけられるように出演者を選びます。人数を増やすと、日程調整と撮影・確認の時間も増えるため、必要な役割から決めます。
Q.社員が撮影に慣れていなくても大丈夫ですか?
撮影前に質問と当日の流れを共有します。一度に長く話すことを求めず、短い質問に分け、考える時間や休憩を取る方法があります。落ち着いて話せる場所や、同席者の希望も確認してください。
Q.仕事の大変な部分はどこまで見せるべきですか?
求職者が入社前に知っておきたい勤務の流れや、覚える必要がある仕事は伝えます。大変な点だけで終わらせず、相談方法や教育の流れも一緒に見せます。動画にすべてを入れきれない場合は、採用ページや説明会で補足します。

新潟で採用動画の撮影内容を相談する
合同会社レンズは、採用動画の目的と使う場所を整理し、企画・構成・撮影・編集に対応しています。企業案内・採用動画の対応内容もご覧ください。
「どの社員に話を聞けばよいか」「普段の仕事のどこを撮れば伝わるか」。募集職種と応募者からよく聞かれる質問をもとに、取材する人、撮影する場面、映像で補う説明を整理します。出演者や構成が決まっていない段階でもご相談いただけます。
お問い合わせには、募集職種、伝えたい仕事、応募前によく聞かれること、動画の使用場所、公開希望時期、予算を分かる範囲でお書きください。現在の採用ページや動画があれば、URLもお知らせください。
新潟を拠点に、企業の成長に直結する映像戦略を手がけるクリエイティブディレクター。企画・構成・演出まで一貫して担うスタイルを強みに、採用・販促・ブランディング領域で成果につながるコンテンツを数多く制作してきた。